空港で発着の電光掲示板の案内を見た時、行き先や時間は同じにもかかわらず数多くの便名が表示されている、なんて経験はありませんか?
これがコードシェア便といわれるモノです。
今回はコードシェア便についてご紹介してみます。
コードシェア便とは
コードシェア便は別名「共同運航便」と呼ばれ、一つの定期便に複数の便名をつけて運行する形態です。
「共同」と言っても、実際の運行(機材や乗務員)はひとつの航空会社が行い、
他方の航空会社は、運行会社から「一部の座席を譲り受けて」販売しているに過ぎません。
その理由と訳は
なぜこのような形が取られるか?
それは複数の会社が共同で座席を売ることで、
販売力の強化 と 運行効率の強化 が見込めるからです。
通常、飛行機を運行させるには、航空機材やスタッフはもちろん、発着空港における受け入れに対応できる整備士や地上の設備や機材、そして販売の為の営業拠点の設置など
膨大な費用が必要となります。
この部分をコードシェア便という形を取り、運行会社に一任させる事で、コスト面でのリスクを大きく減らすことが可能となります。
そして、販売面でも共同運行は大きなメリットが発生します。
単独運行では出来なかった発着地の幅が増える事で、新たな地区からより多くの顧客を
取り込める可能性が広がります。
例えば、成田空港から海外へ発着する際、成田と地方を結ぶ路線に共同運行することで
名古屋や札幌といった地方からも顧客を取り込めると、と言った具合です。
コードシェア便で抑えておきたい事
顧客にとっても、航空会社にとってもメリットの多いのがコードシェア便ですが
その中で特筆できる良い点、逆に気をつけるべき点を考えてみます。
良い点
【予約をひとまとめで行える】
実際の自社便が飛んでいないコードシェア便ですが、前述のとおり席のみを「譲り受けて」
販売しているので、予約時には他社のフライトを一括りに予約が出来ます。
(例)中部からサンフランシスコへ、ユナイテッド航空で往復予約する場合。
中部→成田=全日空の機材で運行する、ユナイテッド航空の共同運行便
成田→サンフランシスコ=ユナイテッド航空のフライト
☆中部〜成田〜サンフランシスコをユナイテッド航空で予約可能
もし共同運行の概念が無ければ、中部→成田間は国内線として全く別の予約をする必要がありとても面倒ですね。
【荷物はスルーで目的地へ運ばれる】
共同運航便同士であれば、お互いの受託手荷物の受け渡しの連携があるので、
最初に預けた荷物は、そのまま目的地まで運ばれます。
上記の「予約ひとまとめ」の便を例に考えると・・・
中部で預けた荷物は、成田で取り上げる事なく、サンフランシスコまで運ばれます。
仮に中部〜成田が共同運行便でない場合は、一旦成田で荷物を取り上げた後
再度チェックインをする必要があり、とても手間が掛ります
【マイルがまとめられる】
予約がひとまとめに出来ると言う事は、マイルも予約航空会社の物に統一できます。
但しマイルと引き換えに無料航空券を利用する場合は、実際の運行会社の制限される
場合や引き換え率が悪くなる場合もあり、注意が必要です。
(例)全日空のマイルを使って、共同運航便のユナイテッドの無料航空券を予約する場合など
【同じ便でも一方が満席で他方は開いている場合もある】
共同運航便ではそれぞれの航空会社に座席が割り振られています。
その為、同じ便でもA社が満席であっても、B社は空席があり予約が可能な場合もあります。
年末年始などピーク時期の予約に意外と役立つ知識です。
気をつけるべき点
【運行はアライアンスのある航空会社が行う】
共同運行といっても、やたらめったらの会社が入り乱れている訳ではありません。
航空業界は大きくわけて幾つかの「アライアンス」で住み分けがり、基本はこれにそって
コードシェアが行われています。
【サービスは運行会社のものが適用される】
運行会社が小さな会社などの際、予約自体が大手航空会社の便名であり、独自サービスや
キャンペーンがある場合でも、そのサービスは受けることが出来ないので注意が必要です。
【搭乗手続きや荷物預けに注意が必要】
実際の搭乗手続きは、運行会社のカウンターで行います。
大きな空港では、航空会社ごとにチェックインするターミナルが分かれているので、
うっかり予約航空会社に行ってしまった場合、そのカウンターでは一切行えない為
ターミナルを移動する羽目になるので、注意が必要です、
まとめ
コードシェア便を利用する事で、お値打ちに様々な場所に繋がる航空券が手に入る様になり
旅の幅が広がります。また、マイルも効率良く貯めることもできるのが魅了ですね。
お得な旅をする活用法として覚えておいて損はありませんね。
今回も最後までお読み頂き、ありがとうございます(^o^)丿