こんにちは、こうじです。
最近、観光業界でよく耳にする言葉に「日本版DMO」と言うものがあります。
普段の生活ではあまり聞き馴染みのない単語です。
一体どのような物なのでしょうか?
日本版DMOの定義は?
DMOとはDestination Marketing/Management Organizationの略です。
直訳すると「観光目的地をマーケティングする組織」と言えるでしょうか。
もともと日本における観光地は、行政・地域住民・観光業者が連携する事無く、
それぞれバラバラに動いていました。
しかし、訪日外国人旅行者の増大や、インターネットの普及による観光情報の求め方に変化が
起こる中それに対応する為、地域全体で一本化する土台を作り、それぞれの立場はあれど、
共通の認識・テーマに沿って「地域一体を一つの商品」に見立て、パッケージしてセールスを
する事が求められて来ています。
それを一まとめにして運営する組織・・・
それが日本版DMOなのです。
※日本版とつくのは、観光先進国の欧米では一般的なシステムだから。
DMO導入によってこれまでと何が変わる?
実際にDMOを取り入れる事で、どういった変化が起きるのでしょうか。
これまでの観光地といえば、旅行会社やメディアが取り上げたりタイアップして、
団体パッケージ等で大人数を集めて呼び込む、いわゆる「発地型」が主流でした。
どこかの誰かが作ったイメージを受け入れ、それに対応する力が求められました。
例えば「日本のマチュピチュ」として、近年多くの観光客を集めた竹田城などは
発地型ビジネスの成功例と言えるのではないでしょうか。
しかし、観光に訪れる人の主流は団体客と変わって、自分で情報を集めて旅行する
個人客にシフトして来ています。
そこで脚光を集め出したスタイルが「着地型」ビジネスです。
着地型では観光地自体(=地域)が自らサービスや商品を作り、
観光客を引き寄せてゆくことになります。
その為には、今までバラバラに動いていた地域(行政・市民・観光会社)が一体となり
同じ方向を向いて取り組むことが大切で、さらには地域自身でPR・マーケティングを
行う必要があります。
そこで登場するのがDMOです。
例えば・・
「ウチの地域はスポーツ団体を受け入れるのに、施設が充実していて、気候も適している」
という着地型のテーマがある場合、
・魅力を発信する行政・自治体
・受け入れる宿泊ホテルや運動施設
・その事を目的として集まる集客に対応する地元の飲食施設、タクシー
・さらには人が集まる事で発生する様々な経済効果
これら全てを一括してプロデュースしてゆくのがDMOの役割であり、
今までの観光に対する形態と全く異なる形と言えます。
まとめ
DMOのテーマに象徴される、観光とまちづくりの一体化は始まったばかりです。
地域にとって観光振興や誘致が、地元住民にとって本当にメリットがあるのか?
といった不安を取り除き、地元が主導権を持って魅力を発信してゆくスタイルを作り
あげる事がDMOの役割といえます。
今回も最後までお読み頂き、ありがとうございます(^o^)丿