こんにちは、こうじです。
2016年の来訪旅行者(インバウンド)は2400万人を超え、
過去最高を大きく伸ばして、今年もさらに増える見込みです。
日本人の人口が減少する中、インバウンド需要の獲得は観光産業にとどまらず
未来の日本経済の為にも大切な産業のひとつと言えます。
今回はそんなインバウンドの現状や問題点を考えてみたいと思います。
インバウンドはなぜ増えた
小泉政権の時代、2003年頃から
「ビジット・ジャパン」
を合言葉に国が本腰を入れて、外国人の訪日旅行に力を入れ始めました。
しかしながら、当初はそれほど効果も無く、600〜800万人前後を行ったり来たりの
状況が続いていました。
転機となったのは2012年頃。
ビザの緩和そして円安をきっかけとして、訪日旅行者が毎年飛躍的に増加してゆきます。
また、訪日客がSNSで発信する情報が、日本の良さを広めてくれた事も大きな要因です。
・安心して街を歩ける
・旅の魅力を作ると言われる5大要素(文化・歴史・自然・食・気候)がすべてそろっている
これらの良い情報を、インターネットを通じて加速的に広まる事で、より多くの人々が日本に
やってきました。
どこの国からが多い
来訪者の国別の内訳を見てみると、東アジアの4カ国(中国、韓国、台湾、香港)で
全体の70%を占めています。
他の観光国と比較して、近隣国が占める割合がこれほど偏っている国は無く、裏を返せば
関係国との政治的な問題を含めた関係悪化などにより、一気に訪日旅行者数が減少してしまう
可能性もあります。
日本での人気観光地は?
東京、京都、大阪の3都市が圧倒的に人気で、訪日客の50%近くが訪れます。
この3都市を結ぶルートが、インバウンドのゴールデンルートと呼ばれ
途中にある箱根や富士山なども多くの外国人旅行者を集めています。
また、近年では上記以外の日本各地で、インバウンド需要を取り込むべく、
様々な取り組みを行っています。
受け入れ体制の問題点
右肩上がりのインバウンドですが、その受入体制についてはまだまだ整備が必要です。
ポイントは大きく分けて3つあります。
①設備面の問題
宿泊ホテルの不足
ここ数年増加したインバウンドの影響で、東京・大阪のホテルが連日満室状況となり
日本人のビジネス客や観光客が泊まるホテルが無い、なんて状況が起こっています。
また料金面でも高騰してしまう例も多く見られます。
WiFi環境
インターネットの接続環境は、スマホ片手に自由旅行をする外国人観光客にとって
重要なツールの一つです。ホテルや空港はともかく、レストランや観光地での日本国内に
おける公共の無料WiFiは、他の観光国と比較してまだまだ多くありません。
②ソフト面
対応出来る人材育成
外国語の話せるスタッフの不足は、せっかくやってきた外国人旅行者に対して
しっかりとした「おもてなし」が出来なくなってしまう場合もあります。
多言語表示
外国人が自由に観光をするために外国語による表示が重要です。
大都市の鉄道やホテル・レストランなどでの多言語表示は比較的進んできていますが、
地方都市や観光地では英語表記以外の整備がまだまだ不足しています。
③情報発信面
デジタルマーケティング
外国人に対して自身の魅力を発信する1番効果的なツールは、SNSやWebを使った
「口こみ」だと言われています。
トリップアドバイザーなどに代表される、経験・参加型の「口コミサイト」を見てやってくる
観光客に向けてのアピールが大切になります。
地域と一体になった情報発信力
これまでは、行政・施設そしてその土地に住む人々が、それぞれバラバラにセールスを行う事
が主流でしたが、DMOに代表される様に、観光地が一体化となり広範囲で魅力は発信してゆく
事が必要となっています。
インバウンドを呼び込むには
これらの課題や取組みを複合的に組み合わせてゆく事が重要だといえます。
まとめ
インバウンドは思いもよらない事や物に反応して、人気を持つことがあります。
それは日本人にとっては常識であり日常であることかもしれませんが、外国人にとっては
それが旅に出る重大な要素である「非日常」になります。
これまでの当たり前を疑い、日本人目線ではなく外国人の目線に立つ事。
インバウンド需要を取り込むキーワードかもしれません。
今回も最後までお読み頂き、ありがとうございます!(^o^)丿