無印良品が手がけるホテル「MUJI HOTEL」が2018年オープンしました。
MUJIといえば、ちょっと意識高い系の方に愛されるブランドで「ムジラー」と呼ばれるファンも集める独自の雰囲気がありますが、その世界観そのままに宿泊できるホテルです。
2019年4月には「MUJI HOTEL GINZA」のオープンも決まり、無印良品ファンには楽しみが増えるばかりですが、世界に先駆けて1月にオープンした中国・深圳の「MUJI HOTEL SHENZHEN」に行ってきたので、その印象をご紹介します。
なぜ無印良品がホテルを?
まずは基本情報から。
MUJI HOTEL SHENZHEN
住所:中国広東省深圳市福田区華富街道皇崗路5001号 深業上城(UpperHills)内
電話:+86 755 23370000
公式HP:https://hotel.muji.com/ja/
場所は深センで一番高いビル「平安金融センター」などがある福田エリアの近く「Upper Hills」という再開発の商業エリアの一角にあり、ショッピングモールも併設しています。
2018年現在、最寄りの地下鉄駅までも遠く、交通の便が良いとは言えませんが、日々発展の進む深センにおいては、近い将来このエリアの開発が進み、この町の新たな商業施設の中心になるかもしれませんね。
そもそもなぜMUJIがホテルを始めたのか?
無印良品といえば、無駄を削ぎ落としたシンプルな商品や生活用品をコンセプトにしていて、いわば暮らし方そのものを提案する会社と言えます。最近ではそこから派生して住宅事業などにも参入しており、満を持してホテル進出に乗り出しました。
といっても、ホテル自体の運営は外部にまかせて、あくまで内装や備品の部分でMUJI製品を使うことで、無印良品の世界観を出しています。
なぜ中国なのか?
4月の世界1号店は深センに続き、6月には北京に2号店がオープン。
中国の若者に今大人気の「無印良品」の勢いそのままに中国進出した様に見えますが、実は来年4月オープンの銀座店を含めて同じ時期に計画がスタートしていて、たまた深センが一番早く開業したとの事です。こんなところにも日本と比較して中国(特に深セン)のスピード感を感じますね。
コンセプトとホテル内の様子
MUJI HOTELのコンセプトは「アンチゴージャス、アンチチープ」
ちょうどよい価格でよく眠れ、旅先の体と心を整える空間と、宿泊客と土地をつなげるサービスを提供
MUJIホテルHPより引用
外資系の高級ホテルの様に、「飛び抜けて豪華な内装」や「行き届いたサービス」を売りにはせず、ゆっくりと落ち着いて泊まれて、ストレスを感じない程度のサービスを目指しています。
MUJIらしいナチュラルな内装
まずはフロント周り。
壁面には中国国内の古い家屋の柱材や壁材、切れ端等の古材を再利用していて、木のぬくもりを感じるナチュラルな雰囲気です。
館内のパブリックスペースには、小規模ながら会議室やジムもあり、ミーティングや長期滞在にも対応している様子。そして最も印象的だったのが「ライブラリコーナー」。宿泊者は約650冊の本を24時間自由に読むことができます。(中国語か英語の本ですが・・・)
無印良品がホテルに併設
ホテルフロントの奥には無印良品が併設。
2階建ての店舗は中国最大規模を誇り、品揃えも豊富で広々としています。ホテルに泊まった人が、部屋で使って気に入った商品を帰りに買ってゆくなんて事もありそうです。
地産地消のレストラン
無印良品の横にある「MUJI Diner」は宿泊者の朝食会場だけではなく、ビジターでもランチやディナーに利用できるレストランです。
「世界の家庭料理をヒントにその土地の美味しい料理を提供する」をテーマに、メニューは品数を選んで注文するハーフビュッフェ形式で、和洋中一通り揃っています。中国にしては珍しく和食メニューも充実していますが、味的にはイマイチでした・・・。
日本のCafe & Meal MUJIの様に、無印良品の食材を使ったメニューにしてみても面白いかもしれませんね。
予約方法やお部屋の雰囲気は?
MUJIホテルの予約は2018年現在、ホテルHPからのみとなっていて、OTAと呼ばれる海外ホテルサイトから予約をする事ができません。
理由は「シーズンに関係無く、いつでも固定価格にすることで、誰でも変わりやすく公平な宿泊料金にする為」との事。日本の温泉宿でも公式サイトのみでどこまで予約を取る所がありますが、あくまで小規模な施設。79室と比較的多くの部屋数をもつホテルが、どこまで自社販売のみでやって行けるか注目です。
お部屋タイプは全部で5つ。1泊1部屋あたり950元〜2500元と4つ星クラスのホテルとしてはかなり高額です。料金にはMUJI Dinerの朝食代が含まれています。
部屋に入った第一印象は「天井が高い!」ってこと。約3mを超す高さがあり、32㎡のながらとても開放的な雰囲気です。
ソファーなどの備品からアメニティに至るまで当然すべてが「無印良品製」で、”ムジラー”ならずとも気分が上がります。TOTOのウォシュレットのトイレなど、中国にいながら日本の安心感があるのがMUJIホテル最大のメリットかもしれませんね。
まとめ
みさなんが持っている無印良品のイメージがそのままホテルになった感じです。
今回は宿泊者の9割ほどが中国人の富裕層で、日本人はあまり見かけませんでした。まだ認知度が低いのかもしれません。来年4月に日本第一号店として「MUJI HOTEL GINZA」オープンの暁には、こちらのホテルも再注目を浴びるかもしれませんね。
今回も最後までお読み頂き、ありがとうございました。